Youとтыと時々あなた

あなたという表現、英語だとYou、日本語だとあなたですがロシア語だとтывыの二つがあるそうです。

一般的に近しい人や目下の人にはты、親しくない人や目上の人はвыでいいみたい。
だから

家族、恋人、配偶者、親友なんかはты
一回り以上年下の人なんかもты
初対面の人、先生と呼ばれる人たち、知り合い、他人、上司とかはвы

この呼び方でその人たちの距離感がわかったりする、そしてвытыに変わるのは距離感が縮んだ証拠。
もし、тывыに変わったらそのときは・・・・・

とりあえずвыでいいのかな?と思っていると向こうが相手がтыで話しかけてるのにвыで返すとよそよそしい返答になってしまう。

ロシアの詩人アレクサンドル・セルゲーエビッチ・プーシキンという人の詩の冒頭にこんな表現があります。

Ты и вы
Пустое вы сердечным ты Она, обмолвясь, заменила.

(意訳)
君とあなた
彼女はうっかり言い間違えた空虚な君(という呼びかけ)を心からのあなた(という呼びかけ)に言い換えた。

こんな風に詩に歌われる位、恋人間では重要だったりするみたい。

ただ例外もあるようでネットにはドイツ系ロシア人家庭では母親をвыで呼ぶなんてことも書いてありました。両親は尊敬の対象とすべきって事なんでしょうか?

でも、英語だとyouだけど、日本語だといっぱいありますよね? 君、あなた、お前、貴様、おたく、場所によっては相手のことを自分って呼んだり、一番面倒なのは日本語?

言葉って難しいですね。

きちんと知りたい方は人称代名詞の格変化とかロシア語における人称代名詞について調べてみてください。